• ホーム
  • まちづくりダウンロード
  • まちづくり実践家ブログ
  • まちづくり書評・セミナーレポ
  • まちづくりリンク集

まちづくり実践塾とは---まちづくりの実践家3人が発信する生のまちづくり実践ノウハウWebサイト!

マップ

ホームまちづくりダウンロード › ものすごい簡単!「まちづくりと売上」の関係

まちづくりダウンロード

ものすごい簡単!「まちづくりと売上」の関係
ものすごい簡単!「まちづくりと売上」の関係
商業地の再生の悩みで一番良く聞くのが、
「まちづくりを頑張っても、売上に関係ない」と言われるのを、どう意識改革するか?
という話である。
商業地である以上、リーダーは商業者であるケースが多いので、真剣な悩みだろう。
これに対して、頼りない専門家は、「まちが良くなれば、通行人も増え、売上もあがる(かも)」
などと、観念的な話をするので、説得力がない・・・。
しかし、実はこの関係、すっごく簡単に整理できる「魔法の公式」が、これである。


店の売上を考えるとき、
「景気が悪くて、財布の紐が堅い」「高齢化と将来不安で、お金を使わない」
といった、1人あたりの売上単価に関する話は、よく商業者と話すと話題になる。
しかし一方で、「お店のお客数」は、照れやプライドもあるのだろうが、話題に上らない。
いや、むしろ忘れかけていることや、諦めている感じさえある。
実のところ、「お店のお客数」は、業種業態に関わらず、常に「減る」運命にある。
例えば、お得意様なら、先方の死去・引越・廃業etc.などの自然な減少があり、
一般顧客なら、他店へ奪われるとか、よりよい商品・サービスが他に出るなど、流出的な減少がある。
これらの減少理由は、「景気」や「高齢社会」とは、あんまり関係なく起こることだ。
もちろん、放っておいても、新しいお客が次々に現れる立地条件なら、関係ないかもしれないが、
「まちづくり」の必要な商業地の多くは、凋落傾向にあるのが事実。
そこそこの観光地でも、「一見さん」だけで、賄えればよいが、
普通は、新規の顧客獲得について、かつてのように容易ではないのが事実だろう。

そこで、「まちづくり」の登場である。

一番最初に思いつくのが、
「イベントなどの集客企画を行い、おこぼれをもらう」というのがある。
だがこれは、「一過性」だと言われる。

そこで、様々なまちづくりの取り組みを行うことで、対応しようとするのだが、
ひとつ押さえておく視点がある。
それは、「どんなお客を集めたいのか」を、イメージできているのか?ということだ。
この「集めたいお客」が、イコールまちとお店の「顧客予備軍」と考えることができるなら、
話は早い、ということになる。

そうすると、「集めたいお客」は、
①数を集める、という方法と、②かなり層を絞って集める、という方法がある。
どちらの方法でもよいが、
「顧客化~ファン化」する=末永いお付き合いのお客を得る、というのが、ベースにある考え方だ。
②の手法は、事業規模や参加者数とは関係ない、小規模の企画にも用いることができる。

お店とまちのファンづくり。
お店とまちづくりの活動・事業の両方で、一緒に顧客予備軍を集めませんか?というのが、
商人たちへのメッセージなのである。

「顧客化」や「ファン化」というのは、多少説明がいるので、また機会を見て、解説したいが、
商人として誇りあるお仕事をしている人なら、すぐになんとなく理解できる話である。

少なくとも、4~5回話しても、これがわからない人なら、
きっと一緒にやるのは難しい方なので、諦めたほうがいい。
「通行人の一見さん勝負」のチェーン店タイプや資産運用だけの商売など、
「お商売のスタンスが違う」というのも、まぁ仕方ない。

ただ、「だったら、まちづくりは、『うちの店』の売上増には、どう手伝ってくれるのか?」などと言う、他力本願も甚だしい輩がいるとすれば、その人は「商人」として、全くなっとらん!
「なんでも反対」の勢力にならないよう、上手に仲良くだけ、付き合っておきましょう。

(2009年2月7日):その他